2013年07月20日

泌尿器科専門医の役割

 先日、千葉における「BPHエキスパートフォーラム in Chiba」 で、旭川医科大学医学部腎泌尿器外科学講座 柿崎秀宏 教授の特別講演を拝聴し、とても勉強になりました。
 さて、ここで、聞き慣れた「前立腺肥大症」や「過活動膀胱」などは、実際には、どのように診察され、治療されているのでしょうか?
 われわれ泌尿器科専門医は、「BPHガイドライン」などの科学的根拠により、手術等の適応を考慮しつつ、おのおのの症例の経過(予後)を念頭に適宜、治療しています。
 泌尿器科専門医に早めに紹介するという一般内科医(プライマリケア)の姿勢の変化も、積極的な診診連携・病診連携を推し進める要因となっています。そうすることで、地域全体の医療レベルの向上や効率化を図ることが可能となるのです。
 特に、この疾患のときには、この病院に紹介すればよいという情報がもっとオープンにされてもよいのではないでしょうか?患者さんが最も求めている情報は医師の専門分野であり、かかりつけ医の判断で積極的に専門医を利用すべきでしょう。必要であれば、さらに高度医療のために大学病院などの基幹病院へ紹介するという流れが良いと思います。
 残念ながら、山武医療圏のすべての病院に泌尿器科があるわけではありませんし、なおかつ泌尿器科医が常勤しているわけではありません。結果的に「おおあみ泌尿器科」への診診連携が多くなる傾向にあります。
 近辺では、東金病院・さんむ医療センター(成東病院)・長生病院では、泌尿器科の常勤医はおりません。その結果、それらの病院から、泌尿器科疾患患者の逆紹介が増加し始めました。さらに、平成26年3月には、東金病院が廃院となり、その結果が危惧されます。
 
 兎角、泌尿器科では、腎結石に対するESWLや前立腺がんに対するダヴィンチSによるロボット支援手術などが衆目を集め、そのほか、少子高齢化に伴い、前立腺肥大症や過活動膀胱など多くの疾患が存在し、その多くが、生活の質(QOL)に関わるものが多くあります。
 「おおあみ泌尿器科」では、大網白里市で平成22年度から施行された、前立腺がん検診(PSA検診)の システムの設定つくりから関わり、現在まで多く早期前立腺がんを発見し、早期発見・早期治療に貢献しています。今後も、千葉県がんセンターや千葉大学や帝京大学ちば総合医療センターとの病診連携をもとに、地域医療に微力ながら貢献していく所存です。
 
posted by 鈴木文夫 at 22:36| 日記